宙ぶらりん

12月10日(金) 晴

041210

ミノムシが風に揺れている。

メスのミノガは、この家の中で一生を暮らす。
オスの訪れを待ち、ここで卵を産むのだ。

貴女は空が恋しくなったりはしないの?
地に足をつけてちゃんと生きなくちゃ、なんて
悩んだりすることはないの?

いや、彼女は彼女の生を全うしているのだ。

風に揺られているのは、たぶん私のほう。

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ヤマガラ

11月13日(土) 曇

ヤマガラ

木枯らしは、夜半のうちに吹いたようで
空は低いけれど、穏やかな日。
脇目もふらずに歩くはずだったのに
団地で遊ぶヤマガラに足を止めてしまう。

2羽、3羽と、私をからかうように
目の前をぴょんぴょんとはね回る。
カメラを手に、私は振り回されてばかりで
生け垣とまだ葉の落ちきらぬ木とを交互に見やる。

小学校のグラウンドにひびく子供たちの声.。
その隙間をぬうように、コツコツと枝を穿つ音。
シジュウカラたちとともによく通る声でさえずると、
ほんの僅かずつ、雲が晴れていくような気がする。

切り揃えたおかっぱ頭のようだった造成地のススキも
ずいぶんと不揃いになってきた。

そんな、11月の土曜日の午後。

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独り言

11月10日(水) 晴のち曇

夜の湿った空気の中を歩く。
ただ歩くためだけに、歩く。

前だけを向いて歩こうとしても
やっぱり、あちこちから気配が漂ってくる。
暗がりに浮かぶ薄紅の薔薇の花や
妖しい静けさの雑木林の闇。

足下では、枯れ葉がカサカサと独り言を言いながら
近づいては去っていく。

裏山に風が渡るときに聞こえるざわめきは
木々がささやきあっているのではなくて、もしかしたら
一枚一枚の葉が、それぞれ勝手に独り言をつぶやいている声なのかもしれない。

またひとつ、葉の落ちる音がする。

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10月15日(金) 晴

遮るもののない空から逃げるように、木立の中に入る。

見上げた空

あまりに久しぶりだし、
雲がひとつもなくて、つかみどころがないので
どぎまぎして、せっかくの青空から目をそらしてしまう。

林を抜けても、足元ばかり見ている。

可憐な花を咲かせる、ミゾソバ、サクラタデ。
日の光を受けて鈍く輝くヤマノイモのムカゴ。
雨の後、にょきにょきと顔を出しているキノコ。

池の端には、カワセミが2羽。
今日の青空よりも、ずっとずっと碧い。

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空へ

10月14日(木) 曇一時晴

イヌホオズキ

重たかった空がようやく軽くなって
雲が少しだけとぎれる。

駅前の、フォルクローレの調べが
小さな青空めがけて駆け上がっていく。
訪れたこともないアンデスの空に思いを馳せる。

猛禽になった私は、ゆったりと羽を広げ
吹き上げてくる風に乗り、高く舞い上がる。
高度5000メートルのところで、くるりと旋回する。

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洗濯日和

10月6日(水) 晴

青空

さんざん降ったから気がすんだのだろう、
週間予報より少し早めに雨が上がった。
早朝かかっていた靄が消えると
西の空から、にょきにょきと山が姿を現す。

気持ちのいい青空、待ちに待った洗濯日和!

昼下がり、風に誘われて久しぶりに公園に足を運ぶ。
すったもんだの後に広がった青いカンバスには、
白い刷毛の跡と、3本の飛行機雲。

頭を垂れた稲穂、ミゾソバの可憐な花、
セイタカアワダチソウで忙しく働くミツバチ。
ポケットには、ヤマノイモのむかごが数粒。

里の実りのおこぼれを、少しだけ頂戴する。

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光の粒

10月4日(月) 雨

あいかわらず降り続く雨の中
どこかへ逃げ出した言葉を探し歩く。

コスモス

雨に濡れるコスモスが、
昨日と変わらないはずのコスモスが
今日は光の粒を戴いている。

やはり言葉は見つからないけれど
北東の空が少しだけ明るくなった。

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10月3日(日) 雨

コスモス

しとしとと雨が降る。
しとしとと降り続ける。
降る雨を眺めながらぼんやりとする。
ものを想うでもなく、ただぼんやりとしている。

気がつけば頭の中は空っぽ。
私の心も、空っぽ。

流されていった私の言葉は
雨が止んだら見つかるだろうか。

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さわさわ

10月1日(金) 晴

ススキにテントウムシ

昨日は台風一過で
風がびゅうびゅう吹き荒れた。

今日は穏やかに
さわ、さわ、さわわ
ざわ、ざわ、ざわ。

雲ひとつない空に
ぽつんと1匹、赤いテントウムシ。

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中秋

9月28日(火) 曇ときどき雨、晴

満月

中秋の空は、一面に雲がかかっているのだけれど
東の空は奇跡的に雲が切れて、美しい姿に歓声を上げた。

雲の隙間から、ときおり顔をのぞかせる満月。
月のうさぎの目には、私たちの姿はどんな風に映るのだろう。

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