3メートル
9月10日(日) 晴
久しぶりに彼女と声をかわした
2年と少し前に
マンション近くの草むらで
4つの丸い乳房をさらして
泥のように眠っていた彼女
あのときの子猫たちの行方は
私には皆目わからないし
例の餌やりの女性のことも
このところ話題にもならないのだけれど
他の数匹の猫たちと
彼女はあいかわらず
このマンションの周辺で暮らしている
エレベーターの前で
黒茶のかたまりが「なー」と鳴いて
私も「なー」と合いの手を入れる
傷ついた人と話すときのように
彼女の「なー」を
なぞるように繰り返す
彼女との距離は
あいかわらず3メートルくらい
立ち上がって歩き始めた私のあとを
彼女はやはり
距離を保ちながらついてくる
昼間の暑さをほのかに残した
夜風が頬をなでて行く
おやすみ
明日は雨が降るらしい
| 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)




最近のコメント