ひだまり
12月10日(日) 晴のち曇

公園の日だまりで
越冬中の虫と遭う
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9月4日(月) 晴
新宿
百貨店と駅とを結ぶデッキ
動く歩道で立ち止まり
痛む足をハイヒールから解放する
強化プラスチックの屋根のむこうには
少し雲のかかった初秋の空
御苑から迷い込んだのか
黒いアゲハが空をもとめて
はたはたと天井をさまよう
自由はすぐそこにあるのに
なぜ自分で自分を追い込むの
ほかに選ぶ道もあるはずなのに
どうして狭いところへ自分を押し込めるの
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9月3日(日) 晴

ただ脚の数が多いだけで
「不快害虫」なんてレッテルを貼られてしまう
けっして人を咬むわけでも
病気を媒介するわけでもなく
人知れずひっそりと
土壌を分解しているだけなのに
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8月26日(土) 晴のち雨

安っぽい正義感が
停止した思考が
クローンのようなエントリが
ウェブ上をヒステリックに増殖する
わらわらとどこからか涌いてきて
誰に命じられたわけでもないのに
右向け右の号令で
良識とか熟慮とか言論の自由とか
そういったものたちを
食い尽くして炎上させていく
戦争を起こすなんて きっと
いともたやすいことなのだ
Euproctis pseudoconspersa ドクガ科
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8月21日(月) 曇ときどき晴

月の女神を見た
衣擦れの音をさせながら
ふわりふわりと飛ぶ
翅はぼろぼろで
壁につかまるのもやっとの
ずいぶんとくたびれた女神様だったけれど
宵闇のなかを舞うその姿は美しかった
本当に美しいと思った
お疲れさま
Actias artemis aliena ヤママユガ科
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6月2日(金) 曇ときどき雨

哀れ ハルニレよ
いもむしの雨の音を聞いてからわずか3日
葉という葉を食い尽くされて丸裸
初夏にこんな姿で立ちつくすなんて
いったいどんな気持ちがするのだろう

これだけの数で一斉に攻めかかっていけば
残った葉脈に全員がつかまるのはしょせん無理な話
こちらも悲劇といえば悲劇なのだ
「きみたち、それを自業自得と言うのだよ」
などと独りごつ前に
人のふり見て我がふり直せ、か
ハルニレ
Ulmus davidiana var. japonica ニレ科
ニレチュウレンジ
Arge captiva ミフシハバチ科
おまけ

「好き嫌いを言ってはいけません。
ピーマンも残さず食べるのよ」
食欲旺盛なハバチたちも
さすがに虫こぶは残すらしい
オカボノクロアブラムシ(?)による虫えい
ハルニレハフクロフシ
類似の虫えいを形成する虫は他にもいるようで
虫えいの形状だけから形成者を確定するのは
困難だとのこと
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5月30日(火) 曇
ハルニレの木陰ではっと顔を上げる
5月の日差しが若葉ごしに
やさしくふりそそいでいるというのに
雨の音がするのだもの
「いもむしうんちは雨の音」
おおぜいのいもむしたちが
もりもりと若葉を食べて
数え切れないくらい
たくさんのうんちをする
雨粒よりもたくさんの
小さなちいさなうんちをするのだ
ハルニレ
Ulmus davidiana var. japonica ニレ科
ニレチュウレンジ
Arge captiva ミフシハバチ科
楽しみに読ませていただいている
Aclerisさんのサイトのタイトル
「いもむしうんちは雨の音」から
ヒントをいただきました。
記事そのものはこちら
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5月3日(水) 晴

初夏の日差し
衣ずれの音
林縁を優雅に舞う彼女の眼中に私の姿はない
そして私は
息をのんでただその姿を見つめているだけ
Papilio bianor dehaanii アゲハチョウ科
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